ガウスの発散定理とも呼ばれる定理です.発散を,ベクトル場 内における容積 V の単位体積あたりの湧出量と捉えると,定理の左辺の意味は『容積 V 内全体での流量の変化量』を表わすと考えられ,右辺は『この容積 V の表面 S における の法線方向成分』と考えられます.流量には水流,電場,磁場などを考えます.
を容積 の領域を境する閉曲面とします.その面の外側に向けて引かれた法線を選択し 正の法線 とします.また をこの法線が正の 軸, 軸及び 軸に対してそれぞれなす角とします.そこで仮に および が連続で,この領域で連続な偏微分を有するなら
ここで上記は以下のようにも記述できます.
および のベクトルの形では,以下のようにシンプルに記述できます.
これを定理の言葉では 発散定理 または 空間におけるグリーンの定理 と呼び,その面は閉曲面にわたるベクトル の法線要素の積分に等しいとの状態は,その面に囲まれた容積にわたる の発散の積分に等しくなります.