数列は自然数の集合に基いて定義される関数であり,次のように示されます.u1, u2, … 略記すると となります.任意の ε > 0 があり,ある数 N > 0 が存在し,|un – l| N について成り立つ時,この数列は極限値 l を持つ,または l に収束するといいます.そのような場合には のように記述します.数列が収束しない場合は発散するといいます.
次のような数列を考えてみます. u1, u1 + u2, u1 + u2 + u3, … または S1, S2, S3, … ただし Sn = u1 + u2 + … + un.これを と記述し,数列 の部分和の数列と呼びます.その記号は
または または略記して
のように定義し, と同義であり無限級数と呼びます.この級数が収束するか発散するかは が収束するか発散するかに依存します.S に収束するなら S は数列の合計と呼びます.
以下は無限級数についてのいくつかの重要な定理です.
- 級数 は p > 1 なら収束し, p ≤ 1 なら発散する.
- ∑|un| が収束しかつ |vn| ≤ |un| なら ∑|vn| は収束する.
- ∑|un| が収束するなら ∑un は収束する.
- ∑|un| が発散しかつ vn ≥ |un| なら ∑vn は発散する.
- 級数 ∑|un| ただし |un| = f(n) ≥ 0 が収束するか発散するかは が存在するかしないかに依存する.この定理はしばしば積分判定法と呼ばれる.
- 級数 ∑|un| は なら発散する.しかしながら,仮に の場合,級数が収束するか発散するかは分からない.
- 次のように仮定してみる.. すると級数 ∑un converges (absolutely) は r 1 なら発散する.r = 1 の場合結論は一定ではない.この定理はしばしば比判定法として引用される.