今回はヒカル小町および 100 円ショップで揃えた物品を用いてスヌートを自作する方法を述べます.ヒカル小町はスレーブ専用ストロボで,光量や使い勝手は大光量のスタジオ用のストロボには及びません.あくまでも補助光源としての位置付けです.トップからのヘアライト,主光源のバンクやアンブレラは完成しており,リムライトとしてモデルの背後から当てる目的です.
- ヒカル小町を購入する
- 100円ショップで材料を購入する
- 組み立て
1. ヒカル小町を購入する
ヒカル小町には様々なバリエーションがあります.今回は最新のものを使用することにします.電源は単3電池2本でガイドナンバーは5に固定されています.
2. 100円ショップで材料を購入する
必要な物品は下記のとおりです.
- ワイヤー入りビニール紐
- ガムテープ(黒)
- ステンレス製野菜入れ
- アルミ保温シート
ワイヤー入りビニール紐は園芸コーナーにありました.ステンレス製野菜入れはキッチンコーナーにあり,コップのような形をしています.内面の光沢を反射鏡として用います.アルミ保温シートは催事コーナーにありました.数10cm四方あれば十分です.
3. 組み立て
アルミ保温シートを適当な大きさに切ってステンレス製野菜入れに巻きつけ,ガムテープで止めます.アルミ保温シートの形状は厳密には扇形になりますが,長方形でも重ね合わせる糊代で調整すれば問題ありません.
開口部の円周の長さにガムテープを切り,ワイヤー入りビニール紐を長めに切って貼り付けます.このワイヤーは開口部の形状を維持するためのものです.
ワイヤー入りビニール紐を貼り付けたガムテープを開口部に貼り付けます.余ったワイヤー入りビニール紐は切り落とします.
中にヒカル小町を入れて完成です.覗きこんでみると上記のようになります.
ところで,ガイドナンバーから実際にフィルライトとしての性能を計算してみます.中版や大判カメラの場合絞りはかなり絞って撮影します.例えば絞り16の場合,上記ガイドナンバーですと撮影距離は 5/16 ≅ 1/3, つまり約 33 cm で適正です.フィルライトとして使うならその 4 分の 1 の距離,つまり 8 cm ほどまで近づける必要があります.ガイドナンバー 13 の製品の場合ですと適正距離は 13/16 ≅ 0.75 m, フィルライトとして使うなら 19 cm まで近づける必要があります.光量が足りませんね.モデルの背後に置くための物品などの取り合わせからすると最低でも 0.5 m は離す必要があります.逆算すると絞り 16 でガイドナンバー 32, 絞り 22 でガイドナンバー 44 が必要です.きちんとしたスレーブストロボを考慮すべきでしょう.