ベクトル導関数の幾何学的解釈

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 \bold{r} が座標系の原点 O と点 (x, y, z) とを結合するベクトルの時,ベクトル関数 \bold{r}(u) の詳細は x, y および zu の関数として定義します.u が変化するにつれて \bold{r} の終点はパラメトリックな方程式 x = x(u), y = y(u), z = z(u) を持つ 空間曲線 を描きます.変数 u が曲線上のある固定点から測定した弧長 s の時,

\displaystyle \frac{d\bold{r}}{ds} = \bold{T}\cdots(9)

上式は曲線の接線方向への単位ベクトルであり 単位接線ベクトル と呼びます.仮に u が時間 t の時,

\displaystyle \frac{d\bold{r}}{dt} = \bold{v}\cdots(10)

上式は終点 \bold{r} が曲線上に描く 速度 です.ここで

\displaystyle \bold{v} = \frac{d\bold{r}}{dt} = \frac{d\bold{r}}{ds}\frac{ds}{dt} = \frac{ds}{dt}\bold{T} = v\bold{T}\cdots(11)

\bold{v} の大きさを得,しばしば 速度v = ds/dt と記述します.同様に

\displaystyle \frac{d^2\bold{r}}{dt^2} = \bold{a}\cdots(12)

上式は終点 \bold{r} が曲線上で描く 加速度 です.この概念は 力学 にとって重要な意味を持ちます.

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投稿者: admin

趣味:写真撮影とデータベース. カメラ:TOYO FIELD, Hasselblad 500C/M, Leica M6. SQL Server 2008 R2, MySQL, Microsoft Access.

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