上述の結果は3次元での閉じた領域に容易に拡張できます.例えば,3次元の閉領域 において定義される関数 について考えてみましょう.その領域を体積 で n 個の小領域に細分化します. を各々の小領域内のある点とすると,以下を形成します.
ここで細分化の個数 n は無限大に増大し,各々の小領域の最大線長はゼロに近づきます.仮にこの極限が存在するなら次のように記述します.
これを における の 三重積分 と呼びます. が において連続または区間的に連続ならその極限は存在します.
xy, yz および xz 平面に平行な平面でグリッドを形成するなら,領域 は直方体の小領域に細分化されます.そのような場合,(7) で与えられる における三重積分を 逐次積分 と表現します.
ここで最内側の積分を最初に評価し,またそのような積分の和として表現します.その積分は同等の結果を与える任意の他の順序で行うことができます.
より高次への一般化も容易です.